心理教育塾

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2年目のジンクス!? ~平均回帰現象~

人間は特別なことが起こると、

「これからはきっとこれを打ち消すような反対の出来事があるんだろうな」

というような考え方をする傾向にあります。

 

ラッキーなことがあったら、次にはラッキーなことじゃなくて悪いことが

起こると考えてしまっていませんか。

運の一定量的な考え方です。

 

 

これらの現象は、行動経済学平均への回帰と呼ばれます。

 

 

 

スポーツの世界では、【2年目のジンクス】という言葉があります。

 

1年目の新人選手が大活躍すると、

2年目もきっと活躍するだろうと人は考えますが、そう簡単にはいきません、

 

2年目になると、大活躍した1年目ほどの活躍ができなくなってしまうのです。

 

 

このスランプの原因はいったい何なんでしょうか。

 

 

1年目よかったから、練習で手を抜くようになったと考えることもできますが、

平均への回帰と解釈するほうがむしろ自然でしょう。

 

 

 

平均回帰現象とは、

あることを何度も繰り返すと、だんだんと平均的な値に収束していく現象のことです。

 

成績や値が下がった人をみると、われわれ人間はその人に対して

 

「スランプに陥った」「手を抜いている」「怠けている」と

 

判断しますが、そうではないのです。平均値に戻っただけなのです。

 

 

 

ものごとの原因と結果(因果関係)を考えるときは、平均への回帰を考慮する必要があります。

 

 

 

たとえば、風をひいて高熱を出したとしましょう。

熱を下げるために、風邪薬を飲んで数時間後に熱が少し下がったとします。

 

本来ならば、風邪薬のおかげで熱が下がったという

因果関係(原因:風邪薬を飲む ⇒ 結果:熱が下がる)を認めるでしょう。

 

 

しかし、人間には自然治癒力が備わっています。

ただ時間が経過するにつれて高熱が徐々に下がって平熱になる(平均への回帰)と

いうことも同時に起こっているのです。

 

 

この場合、風邪薬に本当に効果があって熱がさがったのか、

時間の経過につれて熱が下がったのか判断するのは困難です。

 

 

ある出来事が起きたときに、それが因果県警によるものなのか?

それとも、平均回帰現象が生じているのか?

 

 

 

自分でじっくり考える癖をつけていきたいですね。

 

 

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